感音性難聴など聴力の障害の事例と認定基準

難聴などの障害は、聴力レベルが認定基準以上にあてはまる場合、障害年金が支給されます。

藤井法務事務所の申請事例をご紹介します。

 

両感音性難聴による障害年金申請成功事例

 

手続を代行した結果・概要

 
  • 疾患名:両感音性難聴
  • 性別・年齢:男性58歳
  • 住所地:北海道
  • 障害の状態:左側は聾状態、右側難聴
  • 決定等級:障害厚生年金3級
 
発症から障害年金申請までの経緯
23年前に耳の聞こえが悪く、耳鳴りも感じることから、耳鼻科を受診した。

両感音性難聴及び両耳管機能不全と診断され、定期的に通院することとなった。

しかし、初診でかかった病院は、自宅から病院まで遠く通いづらいため他院に転院して治療を受けることとした。

2年後に耳の聞こえ・耳鳴りが急速に悪化し、仕事にも支障が出てきたことから補聴器の使用となる。

その後、難聴は、時間経過とともに増悪し、高度用補聴器を使用することとなった。

4年前から東北に転勤となっていたが、この頃からは高度補聴器をしていても会話に支障が出るようになり、仕事も退職となった。

障害年金は、退職後に申請を検討されるようになり、当事務所にご相談いただき手続きを代行することとなった。

 
請求手続き・学んだこと
初診から23年を経過しての請求であり、初診日の病院ではカルテが無く受診状況等証明書の取得はでませんでした。

しかし、2軒目にかかった病院で初診の病院からの紹介状が残っており初診日の証明がとれました。

障害年金は、3級と認定されました。

 

 

聴力障害の認定基準は?

「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 平成29年9月1日改正」を参考に認定基準のポイントを確認します。

聴覚の障害については、次のとおりです。
令別表障害の程度障害の状態
国年令別表1級 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
2級 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
 身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活に著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
厚年令別表第13級 両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの

別表第2

 
障害手当金一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの
聴覚の障害による障害の程度は、純音による聴力レベル値(純音聴力レベル値)及び語音による聴力検査値(語音明瞭度)により認定されます。

 

聴力レベル

聴力レベルは、オージオメータ(JIS規格又はこれに準ずる標準オージオメータ)によって測定するものとされています。ただし、聴覚の障害により障害年金を受給していない者に対し、1級に該当する診断を行うにはオージオメータによる検査に加えて、聴性脳幹反応検査等の他覚的聴力検査又はそれに相当する検査を実施します。また、その結果(実施した検査方法及び検査所見)を診断書に記載し、記録データのコピー等を提出(添付)するものとされています。

 

聴力レベルのデシベル値

聴力レベルのデシベル値は、話声域すなわち周波数500、1000、2000ヘルツにおける純音の各デシベル値をa、b、cとした場合、次式により算出します。

平均純音聴力レベル値=(a+2b+c)/4

なお、この算式により得た値が境界値に近い場合には、(a+2b+2c+d)/6の算式により得た値を参考とします。

a:周波数500ヘルツの音に対する純音聴力レベル値

b:周波数1000ヘルツの音に対する純音聴力レベル値

c:周波数2000ヘルツの音に対する純音聴力レベル値

d:周波数4000ヘルツの音に対する純音聴力レベル値

 

最良語音明瞭度

最良語音明瞭度の算出は、次によるものとされています。

ア 検査は、録音機又はマイク付オージオメータにより、通常の会話の強さで発声し、オージオメータの音量を適当に強めたり、弱めたりして最も適した状態で行います。

イ 検査語は、語音弁別能力測定用語音集により、2秒から3秒に1語の割合で発声し、語音明瞭度を検査します。なお、語音聴力表は、「57S式語表」あるいは「67S式語表」とします。

ウ 語音明瞭度は、次式により算出し、語音明瞭度の最も高い値を最良語音明瞭度(語音弁別能)とします。

語音明瞭度=正答語音数/検査語数×100(%)

 

「身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」

「身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」とは、両耳平均純音聴力レベル値が80デシベル以上で、かつ最良語音明瞭度が30%以下のものをいいます。

 

「両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの」

「両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を介することができない程度に減じたもの」とは、次のいずれかに該当するものをいいます。

ア 両耳の平均純音聴力レベル値が70デシベル以上のもの

イ 両耳の平均純音聴力レベル値が50デシベル以上で、かつ最良語音明瞭度が50%以下のもの

 

「一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの」

「一耳の聴力が耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの」とは、一耳の平均純音聴力レベル値が80デシベル以上のものをいいます。

 

1級の認定方法

聴覚の障害により障害年金を受給していない者の障害の状態が1級に該当する場合は、オージオメータによる検査結果のほか、聴性脳幹反応検査等の他覚的聴力検査又はそれに相当する検査結果を把握して、総合的に認定されます。

 

聴覚障害と平衡機能障害が併存する場合

聴覚の障害(特に内耳の傷病による障害)と平衡機能障害とは、併存することがありますが、この場合には、併合認定の取扱いを行うとされています。

 

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