症状がめまいに代表される(平衡機能障害)には、メニエール病など内耳性のものや脳梗塞の後遺障害としての平衡機能障害など脳性のものなどがあるといわれています。
この平衡機能障害も障害年金の対象です。
もくじ
平衡機能障害で障害年金が支給されるのはどういう場合か
障害認定基準
第4節 平衡機能の障害
平衡機能の障害による障害の程度は、次により認定する。
1 認定基準
平衡機能の障害については、次のとおりである。2 認定要領
令別表 障害の程度 障害の状態 国年令別表 2級 平衡機能に著しい障害を有するもの 厚年令 別表第1 3級 神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの 別表第2 障害手当金 神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
(1)平衡機能の障害には、その原因が内耳性のもののみならず、脳性のものも含まれるものである。
(2)「平衡機能に著しい障害を有するもの」とは、四肢体幹に器質的異常がない場合に、閉眼で起立・立位保持が不能又は開眼で直線を歩行中に10メートル以内に転倒あるいは著しくよろめいて歩行を中断せざるを得ない程度のものをいう。
(3)中等度の平衡機能障害のために、労働能力が明らかに半減しているものは、3級と認定する。中等度の平衡機能障害とは、閉眼で起立・立位保持が不安定で、開眼で直線を10メートル歩いたとき、多少転倒しそうになったりよろめいたりするがどうにか歩きとおす程度のものをいう。
(4)めまいの自覚症状が強く、他覚所見として眼振その他平衡機能検査の結果に明らかな異常所見が認められ、かつ、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものは、併合判定表の8号(3級又は障害手当金)と認定する。
「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 平成29 年12月1日改正」から
平衡機能障害の障害年金申請の難しさと受給への近道
脳性の平衡機能障害については年金事務所などの窓口担当の方が詳しくないことが多く、その場合はご自分で手続きを取る場合は手続きが混乱すると思いますので、できれば経験豊富な社会保険労務士を代理人に立てて手続をとったほうがいいといえます。ご自分で手続をするにしても、現実にめまい等により歩行が困難な場合が多いため、手続きの完了まで何度も年金事務所に行くことになることを考えれば社会保険労務士を活用した方がいいでしょう。
私ども障害年金研究室も平衡機能障害による申請は十分に経験しておりますので、お役に立てることもあると思います。
よろしければ、無料メール相談からご相談ください。
以下、藤井法務事務所で申請した平衡機能障害の成功事例を紹介します。
平衡機能障害 障害年金申請成功事例
手続を代行した結果・概要
- 疾患名:脳梗塞
- 性別・年齢:男性30歳
- 住所地:北海道 札幌市
- 障害の状態:平衡機能障害
- 決定等級:障害厚生年金3級
脳梗塞発症から障害年金申請までの経緯
3年前に階段を上る際の感覚が異常で、病院を受診。MRI検査で右後頭葉に脳梗塞が発見された。
即入院となり、その後手術を受けリハビリの後に退院となる。
職場に復帰したが、仕事ができず退職した。
請求手続き・学んだこと
発病から3年経過してからの請求となりました。脳梗塞による障害ですが、手足の麻痺はなく、めまいやふらつきなどの平衡障害が残存しました。
障害認定日請求を行い、診断書は、平衡機能障害用(様式120号の2)を使い、障害認定日分、請求現症日分と2枚提出しました。
障害認定日において3級として認定されました。