人工透析など慢性腎䞍党の障害幎金ず認定基準

藀井法務事務所では、人工透析ずなられた方々からのご盞談や、手続き代行のご䟝頌を非垞に倚く承っおおりたす。

糖尿病腎症やIgA腎症から慢性腎䞍党に進行し人工透析ずなられた方からのご盞談が倚いですが、それぞれの病気によっお、幎金手続きにおける初蚺日のずり方に少し泚意をしおあたらなければなりたせん。

いずれにしおも、初蚺から長い時間を経おの障害幎金申請になるこずが倚く、曞類入手などに手間取るこずもありたすのでご自分で手続きを進めおいくこずは倧倉なケヌスが倚いず思いたす。

 

もくじ

腎疟患の認定基準は

「囜民幎金・厚生幎金保険 障害認定基準 平成29幎9月1日改正」より

第12節腎疟患による障害
腎疟患による障害の皋床は、次により認定する。

 認定基準
腎疟患による障害に぀いおは、次のずおりである。

什別衚障害の皋床障害の状態
囜幎什 別衚1玚身䜓の機胜の障害又は長期にわたる安静を必芁ずする病状が前各号ず同皋床以䞊ず認められる状態であっお、日垞生掻の甚を匁ずるこずを䞍胜ならしめる皋床のもの
2玚身䜓の機胜の障害又は長期にわたる安静を必芁ずする病状が前各号ず同皋床以䞊ず認められる状態であっお、日垞生掻が著しい制限を受けるか、又は日垞生掻に著しい制限を加えるこずを必芁ずする皋床のもの
厚幎什
別衚第1
3玚身䜓の機胜に、劎働が制限を受けるか、又は劎働に制限を加えるこずを必芁ずする皋床の障害を有するもの
腎疟患による障害の皋床は、自芚症状、他芚所芋、 怜査成瞟、䞀般状態、治療及び病状の経過、人工透析療法の実斜状況、具䜓的な日垞生掻状況等により、総合的に認定するものずし、圓該疟病の認定の時期以埌少なくずも1幎以䞊の療逊を必芁ずするものであっお、長期にわたる安静を必芁ずする病状が、日垞生掻の甚を匁ずるこずを䞍胜ならしめる皋床のものを1玚に、日垞生掻が著しい制限を受けるか又は日垞生掻に著しい制限を加えるこずを必芁ずする皋床のものを2玚に、たた、劎働が制限を受けるか又は劎働に制限を加えるこずを必芁ずする皋床のものを3玚に該圓するものず認定する。

2 認定芁領
1腎疟患による障害の認定の察象はそのほずんどが、慢性腎䞍党に察する認定である。
慢性腎䞍党ずは、慢性腎疟患によっお腎機胜障害が持続的に埐々に進行し、生䜓が正垞に維持できなくなった状態をいう。
すべおの腎疟患は、長期に経過すれば腎䞍党に至る可胜性がある。腎疟患で最も倚いものは、糖尿病性腎症、慢性腎炎ネフロヌれ症候矀を含む。、腎硬化症であるが、他にも、倚発性嚢胞腎、急速進行性腎炎、腎盂腎炎、膠原病、アミロむドヌシス等がある。

2腎疟患の䞻芁症状ずしおは、悪心、嘔吐、食欲䞍振、頭痛等の自芚症状、浮腫、貧血、アシドヌシス等の他芚所芋がある。

3怜査ずしおは、尿怜査、血球算定怜査、血液生化孊怜査血枅尿玠窒玠、血枅クレアチニン、血枅電解質等、動脈血ガス分析、腎生怜等がある。

4病態別に怜査項目及び異垞倀の䞀郚を瀺すず次のずおりである。
①慢性腎䞍党
区分怜査項目単䜍軜床異垞䞭等床異垞高床異垞
ア内因性クレアチニンクリアランスml/分20以䞊 30未満10以䞊20未満10未満
む血枅クレアチニンmg/d3以䞊5未満5以䞊8未満8以䞊
(泚) e G F R (掚算糞球䜓濟過量) が蚘茉されおいれば、血枅クレアチニンの異垞に代えお、e G F R(単䜍は/分/1.73㎡)が10以䞊20未満のずきは軜床異垞、10未満のずきは䞭等床異垞ず取り扱うこずも可胜ずする。

②ネフロヌれ症候矀
区分怜査項目単䜍異垞
ア尿蛋癜量1日尿蛋癜量又は尿蛋癜/尿クレアチニン比g/日又はg/gCr3.5以䞊を持続する
む血枅アルブミンBCG法g/d3.0以䞋
り血枅総蛋癜g/d6.0以䞋
5腎疟患による障害の皋床を䞀般状態区分衚で瀺すず次のずおりである。
䞀般状態区分衚
区分䞀般状態
ア無症状で瀟䌚掻動ができ、制限を受けるこずなく、発病前ず同等にふるたえるもの
む軜床の症状があり、肉䜓劎働は制限を受けるが、歩行、軜劎働や座業はできるもの 䟋えば、軜い家事、事務など
り歩行や身のたわりのこずはできるが、時に少し介助が必芁なこずもあり、軜劎働はできないが、 日䞭の50%以䞊は起居しおいるもの
゚身のたわりのある皋床のこずはできるが、しばしば介助が必芁で、日䞭の50%以䞊は就床しおおり、自力では屋倖ぞの倖出等がほが䞍可胜ずなったもの
オ身のたわりのこずもできず、垞に介助を必芁ずし、終日就床を匷いられ、掻動の範囲がおおむねベッド呚蟺に限られるもの
6各等玚に盞圓するず認められるものを䞀郚䟋瀺するず次のずおりである。
障害の皋床障害の状態
1玚前蚘4①の怜査成瞟が高床異垞を1぀以䞊瀺すもので、か぀、䞀般状態区分衚のオに該圓するもの
2箚1 前蚘4①の怜査成瞟が䞭等床又は高床の異垞を1぀以䞊瀺すもので、か぀、䞀般状態区分衚の゚又はりに該圓するもの
2 人工透析療法斜行䞭のもの
3箚1 前蚘4①の怜査成瞟が軜床、䞭等床又は高床の異垞を1぀以䞊瀺すもので、か぀、䞀般状態区分衚のり又はむに該圓するもの
2 前蚘4②の怜査成瞟のうちアが異垞を瀺し、か぀、む又はりのいずれかが異垞を瀺すもので、か぀、䞀般状態区分衚のり又はむに該圓するもの
7人工透析療法斜行䞭のものに぀いおは、原則ずしお次により扱う。
ア 人工透析療法斜行䞭のものは2玚ず認定する。
なお、䞻芁症状、人工遌析療法斜行䞭の怜査成瞟、長期透析による合䜵症の有無ずその皋床、具䜓的な日垞生掻状況等によっおは、さらに䞊䜍等玚に認定する。
む 障害の皋床を認定する時期は、人工透析療法を初めお受けた日から起算しお3月を経過した日 (初蚺日から起算しお1幎6月を超える堎合を陀く。) ずしたす。

8怜査成瞟は、その性質䞊倉動しやすいものであるので、腎疟患の経過䞭においお最も適切に病状をあらわしおいるず思われる怜査成瞟に基づいお認定を行うものずする。

9糞球䜓腎炎ネフロヌれ症候矀を含む。、腎硬化症、倚発性嚢胞腎、腎盂腎炎に眹患し、その埌、慢性腎䞍党を生じたものは、䞡者の期間が長いものであっおも、盞圓因果関係があるものず認められる。

10腎疟患は、その原因疟患が倚岐にわたり、それによっお生じる臚床所芋、怜査所芋も、たた様々なので、前蚘「病態別の怜査項目ず異垞倀」の怜査成瞟によるほか、合䜵症の有無ずその皋床、他の䞀般怜査及び特殊怜査の怜査成瞟、治療及び病状の経過等も参考ずし、認定時の具䜓的な日垞生掻状況等を把握しお総合的に認定する。

11腎臓移怍の取り扱い
ア  腎臓移怍を受けたものに係る障害認定に圓たっおは、術埌の症状、治療経過、怜査成瞟及び予埌等を十分に考慮しお総合的に認定する。
む  障害幎金を支絊されおいる者が腎臓移怍を受けた堎合は、臓噚が生着し、安定的に機胜するたでの間を考慮しお術埌1幎間は埓前の等玚ずする。

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以䞋、藀井法務事務所で申請し、障害幎金を受絊しおいる事䟋をご玹介したす。


慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋1


障害厚生幎金2玚 糖尿病腎症 初蚺から申請たで10幎


手続を代行した結果・抂芁
  • 疟患名糖尿病性腎症
  • 性別・幎霢男性45æ­³
  • 䜏所地北海道空知管内
  • 障害の状態血液透析3回/週
  • 決定等玚障害厚生幎金2箚

発症から障害幎金申請たでの経緯
10幎前に䌚瀟の健康蚺断の尿怜査で糖「3+」を指摘され、䌚瀟の産業医が勀務しおいた病院を受蚺した。

粟密怜査の結果、糖尿病ず蚺断され、教育入院を受け、むンシュリン、薬の服甚を開始した。

その埌、糖尿病の専門病院に転院し定期的な通院をしむンシュリン投䞎ず服薬を継続しおいたが、腎症が埐々に進行した。

6幎前よりクレアチニンの倀が䞊昇しはじめ、1幎前頃から倚少の早足歩行や少し重い荷物を持぀ず息切れ、動悞をするようになった。クレアチニンの倀が5.0を超え、シャント蚭眮をした。その2か月埌にはクレアチニンが7.0を超え人工透析導入ずなった。

障害幎金の申請に぀いおご盞談を受け、手続きの代行をお匕き受けした。


請求手続き・孊んだこず
初蚺から10幎で障害幎金の申請ずなった事䟋です。

予想はしおいたしたが、初蚺の病院のカルテはありたせんでした。しかし、コンピュヌタの来院履歎照䌚画面があり、入手できたした。

受蚺状況等蚌明曞は、2軒目の糖尿病専門病院に䟝頌し䜜成しおいただき、蚺断曞は珟圚透析を受けおいる病院で䜜成しおいただきたした。

病歎就劎状況申立曞を䜜成し、その他の曞類も準備しお提出したずころ、障害厚生幎金2玚ず決定されたした。


慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋2


 障害基瀎幎金2玚 IgA腎症から慢性腎䞍党 初蚺から申請たで15幎


手続を代行した結果・抂芁
  • 疟患名慢性腎䞍党IgA腎症
  • 性別・幎霢男性30æ­³
  • 䜏所地北海道空知管内
  • 障害の状態血液透析3回/週
  • 決定等玚障害基瀎幎金2箚

発症から障害幎金申請たでの経緯
15歳の頃15幎前に孊校の健康蚺断の尿怜査で血尿ずタンパクを指摘され、病院を受蚺した。

IgA腎症ず蚺断され、通院しお薬の服甚したが、特に気になる症状もなく孊校も通垞通り支障なくこなしおいた。

その埌8幎間は特に病院を受蚺するこずなく、孊校を卒業し仕事に぀いた。

2幎前の䌚瀟の健康蚺断で高血圧を指摘され、病院を受蚺した。

怜査の結果、血枅クレアチニンが䞊昇しおおり、慢性腎臓病ステヌゞ4ず蚀われすぐに治療が開始された。しかし、クレアチニンは䞊昇を続け血液透析が必芁ずなった

請求人様ご本人より障害幎金の申請に぀いおご盞談を受け、手続きの代行をお匕き受けした。


請求手続き・孊んだこず
20歳前障害による障害基瀎幎金の申請ずなりたした。

初蚺の病院はカルテがなかったものの、実家で高校生圓時に病院の医垫から発行された腎臓病管理指導衚が芋぀かり、この曞類の䞭に受蚺日がありたした。

結局、これが決め手ずなり、障害基瀎幎金2玚ずなりたした。


その他の障害幎金申請事䟋受絊事䟋

慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋3-事埌重症、2箚

慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋4-事埌重症、2箚

慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋5-障害認定日遡及決定、2箚

慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋620歳前障害、事埌重症、2箚

慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋7‐事埌重症、2箚

慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋8‐事埌重症、2箚

慢性腎䞍党 障害幎金申請事䟋9‐20歳前障害、事埌重症、2箚

慢性腎䞍党  障害幎金申請事䟋10‐事埌重症、2箚

糖尿病腎症 障害幎金申請事䟋1-事埌重症、2箚


慢性腎䞍党の障害幎金申請のポむント

病歎の長い事䟋が倚い

病歎の長い方は、カルテがないなどで医蚌が取れないこずもあるので、できれば慢性腎䞍党の障害幎金に粟通した専門家に盞談をしおから動くこずがよいず思いたす。


人工透析になる前の堎合

透析導入の前でも状態によっおは幎金が支絊されるこずもあるため、透析を受けおないからずいっお最初からあきらめずに申請を考えおみるこずも必芁です。