もくじ

手続を代行した結果・概要

  • 疾患名:うつ病、てんかん
  • 性別・年齢:女性 31歳
  • 住所地:北海道空知管内
  • 障害の状態:思考・運動制止、憂うつ気分、希死念慮、てんかん発作(Dタイプ)
  • 決定等級:障害基礎年金2級

うつ病、てんかんの発症から障害年金申請までの経緯

5歳頃から、時々、意識が途切れていることがあり、幼稚園からの紹介で、市立病院の小児科を受診した。検査の結果「欠神てんかん」と診断され、投薬による治療が開始された。やがて薬の効果が出たのか、3年程経過した頃から徐々に発作が出なくなり、11歳で終診となった。その後、数年間は発作もなく過ごしていたが、14歳頃から、時々、手が震えるようになり、半年が経過した頃には、手に持っているものを落としてしまうようになってきたため、再び、市立病院の小児科を受診した。検査の結果、脳波に異常が認められ「ミオクロニーてんかん」による発作であると診断された。投薬治療の結果、1年後には発作は収まったが、念の為、治療は継続することにした。

大学へ進学した翌年、自宅が転居することになったため、転居先にあった市立病院の心療内科へ転院したが、担当医との相性が合わず、数回受診しただけで通院を止めてしまった。薬を飲むことを止めて半年が経過した頃から、特に睡眠不足や疲れが溜まった時に、手や足、肩などがピクピクと動く発作が出始めたため、自宅の近くの精神科を受診した。上記の症状のほか、昼夜逆転や精神的な落ち込みなどの症状もあった為、同院においては、投薬治療と並行して、カウンセリング治療も受けることになった。同院には約3年通院したが、信頼していた担当医が退職した為、他院へ転院することにした。24歳時、4軒目の病院を受診したところ、てんかんのほかにうつ病もあることが判り、両方の治療を受けながらアルバイトの仕事にも幾つか就いてはみたが、治療の為に処方されている薬がすべて眠気をもよおす薬であることもあってか、なかなか続かず、短期間で退職してしまう、といったことを繰り返している。


請求手続き・学んだこと

てんかんにうつ病を併発した事例です。てんかんの方はしばしば精神疾患も併発していることはこれまでもよく経験しており、障害年金の請求としては、病歴を伺いながら、どちらがベースかを判断しながら請求方針を決めました。この事例は、てんかんベースでまとめていくこととしました。初診の病院についてはすでにカルテもなく、受診状況等証明書は入手できませんでした。そこで同初診病院からはカルテの不存在証明書を入手し、さらに第三者証明書を添付することにより詰めていきました。その後、受診2軒目の病院に受診状況等証明書を依頼したところ、作成していただくことができ、初診病院からの診療情報提供書もつけていただくことができました。

さらに、いくつか病院を転々としましたが、請求人様が各病院ごとに診断書などの医証を取得しておられたため、病歴・就労状況等申立書も非常に整理しやすい状態であり、現在通院中の病院で診断書を作成していただき、裁定請求を行いました。結果は、20歳前障害による障害基礎年金2級と決定されました。